よく聞くわりに意外と知らない。天然保湿因子とは?
化粧品の成分を見たり、美容系の本なんかを読むと天然保湿因子(てんねんほしついんし)という聞きなれない言葉を目にすると思います。
天然保湿因子は、NHF(Natural Moisuturizing Factor)と呼ばれることもある名前の通り保湿成分のひとつです。
『因子』というからには天然保湿因子の中にもいろいろな物があり、よく聞くものだと尿素やアミノ酸など天然保湿因子にあたります。
[icon image=”check-b-r”]お肌にある天然保湿因子 [check_list image=”check1-b”]- アミノ酸 40パーセント
- ピロリドンカルボン酸(PCA) 12パーセント
- 乳酸塩 12パーセント
- 尿素 8%
- その他 それ以外
じつはこれはお肌にもともと備わっている成分で、角質層の水分の20%くらいは、NHFで補われているのです。(ただし、残りの80%はほとんどセラミド)
[illust_bubble subhead=”天然保湿因子はお肌でどう作られる?” align=”right” color=”red” badge=”check” illst=”check-w3-l”]お肌では新しい細胞をつくるターンオーバーという動きがあり、一日中起こっています。天然保湿因子はこのときに角質と一緒に作られ、角質と角質の間を埋めるセメントのような役割をしています。これが角質と角質の間を埋めているからこそ、刺激物が肌の内部に入らないようにブロックできています。一緒にセラミドという強力な保湿成分も作られています。[/illust_bubble]
ただ問題なのは、天然保湿因子の保湿力。この成分は、内部に湿気を保つことで保湿するのですが、セラミドなどのようにガッチリと挟み込むわけではないので、保湿成分でありながら乾燥に弱く、乾燥したところでは水と一緒に乾いてしまいます。
じめじめとした夏場なら、お肌を乾燥しないように保つことができるのですが、乾燥の酷い冬では、保湿成分だけで潤いを保つのは不可能です。
しかしこれでは保湿できていないので、保湿成分としては十分とはいえませんよね。
化粧水に使われることはありますが、それはサラっとしていて肌触りがいいからであって、やはり保湿を目的としたものではありません。
そんなわけで保湿化粧品などでは、天然保湿因子でなく、高い保湿力を持つ「セラミド」や「ヒアルロン酸」を使っているわけです。
天然保湿因子のメリットといったら、肌馴染みがいいということでしょう。たとえばかかとの角質を落とすときに、尿素を塗ると良いとよく言われますよね。
あれは天然保湿因子である尿素を角質に浸透させて、角質に潤いを与え柔らかくするために使っているのです。
[deco_bg image=”paper2″ width=”400″]まとめ:天然保湿因子は、空気中の湿気を吸収する保湿成分[/deco_bg]